無線局の工事。その2

2019年8月18日

前回の続き。

次に考えたのが、インターフェア対策。調べると、ほとんどの場合、基本波によるインターフェアよりもコモンモード輻射によるインターフェアの方が多く、また対策も難しいようです。

そこで、基本的なインターフェア対策は行うことにしました。

まずはRig~ATU間にコモンモードチョークフィルターを入れることに。調べると高そうな製品から、トロイダルコアに同軸を巻くだけのものまで多種多様です。そんな中、大進無線さんのコモンモード チョーク・フロートバラン KIT-DCF-RF-61LLKを採用することにしました。採用理由ですが

・価格が安い。この価格なら2個購入してRig直下とATU直下の二か所に取付できそう。完成品でなく、KIT品であれば自分でコアへの同軸巻き付けと、コネクタのはんだ付けの必要があるものの、さらに安い!お買い得です。

・特性グラフが出ていて、減衰量が1.9MHzから50MHzまで軒並み-30db以上を確保できている。

というわけで、さっそく大進無線さんへホームページ経由でオーダー。翌日には折り返しのメールが来まして、すぐに発送していただけました。

到着後、すぐに組立。モノの30分程度で完了です。

これで同軸のコモンモード対策は完了したものの、他にも電源回りや、コントロール線などにも対策の必要があります。

そんな中、インターネットで興味深い記事を見つけました。

外国のやつは効くわ! – JE3YUI けいはんな通信のblog

俗に言う「パッチンコア」。Fair-Rite製のフェライトコアの紹介なんですが、TDK製のフェライトコアよりも効果がありそう。

Fair-Rite製コア二種類

記事の中ではタイプ31(1-300MHz)のものとタイプ75(0.2-30MHz)の二種類を紹介していて、タイプ75の方が効果が高い、ということでしたが、今回は50MHzもRigから出るのでタイプ31を選択。ちなみにデータシートは以下を参考にしてください。

タイプ31(1-300MHz) Round Cable Snap-Its (431167281) – Fair Rite

タイプ75(0.2-30MHz) Round Cable Snap-Its (475167281) – Fair Rite

ついでに、Fair-Rite社のホームページをのぞいていると、普通にリングタイプのフェライトコアもラインアップされているじゃないですか。

タイプ31(1-300MHz)Round Cable EMI Suppression Cores (2631803802) – Fair Rite

ちなみにタイプ75はラインアップとしてはあるんですが、径が小さいので使い物にならず・・・(笑)

結局タイプ31のパッチンコア?を50個、リングコア?を10個購入。

最後にAC/DCラインの対策です。これは初めからTDKの電源用ラインフィルターを使うつもりでした。仕事で制御盤(インバータ)の調整等の仕事をするのですが、このTDKの電源用ラインフィルターは評判がいいので。ただ、アマチュア無線で使うのはもったいないような気もしますが。シリーズはRSHNシリーズです。AC/DC共用タイプですので、通過電流だけしっかりと確認します。

AC側には最大16Aまで対応の

RSHN-2016L : 詳細情報 | EMC対策製品 – 電源ライン用EMCフィルタ | TDK プロダクトセンター

を採用。

DC側には最大30Aまで対応の

RSHN-2030L : 詳細情報 | EMC対策製品 – 電源ライン用EMCフィルタ | TDK プロダクトセンター

を採用。

となりました。

機材が決まれば発注をすれば済みます。今回、最初に書いた大進無線さんを除いてFair-RiteコアとTDKフィルターはMouserElectronicsにて注文を行いました。

Mouser Electronics 日本 – 電子部品の販売会社

日本語で注文ができるのと、Fair-Rite社の取り扱いが他になかったので。ちなみに商品はUSAからの発送になる為、到着まで1週間程度かかりました。それでも海外発送の荷物という点で見れば大変速いと思います。

あー疲れた、続きは次回。